介護士の活躍の場には、障害者支援施設も含まれますが、障害に関する考え方の違いから、スタッフ同士の人間関係が悪化したり、利用者がストレスを抱えてしまうことが稀にあります。そこで、そんな時はどのように改善すればよいのかをお話したいと思います。
例を挙げると、利用者の着替えをスタッフがどの程度手伝うのかということに対して、1時間以上かかっても自分の力で着替えるべきという考え方と、無理に自立を迫るよりも自然な依存ができる方が利用者にとっては大切だという考え方をするスタッフがいます。どちらも利用者のことを大切に考えての意見ですが、この状態を黙認しているとスタッフによって支援内容が変わってしまうため、利用者はストレスを感じ、パニックを起こしてしまうことがあります。そのため、このような場合は、現場のリーダーに感じたことを伝え、その利用者に関するケア会議を実施してもらうようにしましょう。直接関わるスタッフが率直に考えていることと、その理由を話し合って認識をすり合わせるのです。そうすれば、自分が知らなかった利用者の背景に気づくことができる場合もあり、常に同じ内容の介護サービスが提供できるようになります。
障害者介護は、多くの場合利用者の自立を目指したケアになりますが、その内容には個人差があります。ですから、介護士は一人一人の状態を把握し、その情報をスタッフみんなで共有することが円滑な仕事に繋がります。スタッフの熱意が人間関係に悪影響を及ぼしては良いケアは行えないので、仕事上で意見の違いが合ったときには、現場のリーダー主になって話し合いの場を設けましょう。そうすれば、些細なことでトラブルになることは避けられるはずです。